アメリカの小学校でいじめにあったら保護者はどうしたらよいのか。学校側へ働きがけることや子供へのフォローなどを紹介しています。
子供の異変に気付いたら
子供がいじめられているとわかったら迷わず担任の先生に相談です。保護者が協力的な態度なら、学校側は親身になって動いてくれます。
アメリカの学校は、先生や保護者の働きがけにより、「すべての子どもたちが安心して過ごせる場所」との位置付けで、どの子どもも、より良い環境で勉強できることを当然の権利としています。
ですから、困っている子供にはすぐに手を差し伸べてくれますよ。
躊躇せずに、まずは現地校の担任の先生を信じて事情を伝えてみてください。
学校の対応
学校への伝達方法は、基本的には電話かEメールです。
アメリカの先生の場合ですが、電話より先生ご自身の都合の良い時間帯に確認が容易なEメールの方を好んでいたように思います。
前日に要件を送っておくと、朝の始業前にEメールを読んでもらえて、すばやい対応を期待できます。
スクールカウンセラーが対応
担任の先生は、クラスで起きたいじめやトラブルについての事実確認をすると、その後はスクールカウンセラーに任せます。
児童指導と勉強指導の棲み分けができているのがアメリカの学校の良いところです。
カウンセラーの先生の指導のもと、問題を起こした子供と被害児童の話をそれぞれ聞いたのち、改めさせたり反省させたりして、最終的には子供同士で和解させます。
いじめのサイン
実際、娘は現地校3ヶ目というとき、クラスメイトにいじめられていると訴えてきました。
内容は、クラスの子が娘に向かって嫌な言葉を言ってくるというもの。子供の世界ではありがちなことですが、かなり悪質のようでした。
悪口を言うときはいつも周りに友達がいないとき。また、娘が英語力がないことを知っていてのことだったのです。
親としては担任の先生にその状況を報告したかったのですが、娘の英語力を前にすぐにはふみきれません。
娘がリスニングもろくにできていない状態なのに、「本当にそのクラスメイトから悪口を言われているのか」「娘の思い過ごしではないのか」という遠慮気味な気持ちから全く確信が持てなかったからです。
しばらく様子をみようと、この状況が1ヶ月ほど続きました。
本当にいじめられていた
この時期、まだ娘が正しくリスニングができていたとは思えないのですが、娘によると「悪口は英語力関係なくわかる」と言いました。
後日カウンセラーとの話し合いの中で、いじめっ子も確かに娘をいじめていたと白状しました。
学校ではカウンセラーの指導を受け、その子の保護者にもいじめの事実を伝えられましたが、いじめた子の保護者からこちらサイドにお詫びのようなものは一切ありません。
あくまでも学校内で起こったことなので、学校と本人たちで解決するスタンスでした。
現地の子供が身につけているフレーズ
さて、今回は学校の力を借りて解決に至りましたが、本来は自分の身は自分で守らなくてはなりません。
アメリカの子供達は小さい時から自分が嫌なことをされたときには次の2つの言葉を言うようにと教えられているそうです。
「Go away!(来ないで!)」
「Leave me alone!(かまわないで!)」
意思表示をすることは集団生活の中において基本中の基本。我慢しているだけではダメです。
現地校に入る前に、子供に是非身につけさせましょう。
クラス替え時にリクエストしよう
一般的にいじめっ子と和解してもその後、うまくいくとは限りません。気持ちの上ではわだかまりが残ることが多いでしょう。
そんなときは、校長先生に次の学年におけるクラス替えのときに、同じクラスにならないようにリクエストすることが可能です。
「いつのまにかリクエスト期間が終わっていた」ということがないように学年末、つまり夏休みに入る2,3ヶ月ぐらい前あたりからご家族から学校に働きがけると良いと思います。
娘も次年度のクラス替えの際に、いじめっ子とクラスを離してほしい旨をリクエストしたところ、娘がいじめられた経緯を学校サイドがしっかり把握していることもあり、次年度のクラス替えはすんなり要望を通してもらえることができました。
学校側も子ども間の揉め事は少ないに越したことはないのです。
まとめ
アメリカの学校でいじめ問題に直面した時に感じたことは、先生方がどの子どもにも平等に対応してくれる公平性です。親子共々、安心して現地での学校生活を送ることができました。
状況はみなさん違うと思いますが、海外の現地校でお子さんが万が一いじめられたときには、あれこれ悩むより、すぐに学校側に相談することで解決できると思いますよ。
以上、現地の小学校(アメリカ)で子どもがいじめられたときの学校側の対応やいじめ対策をご紹介しました。